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2006年10月15日(日)

そのパズルは解けたのか?! [書評/かんそぉ]

神様のパズル
機本伸司(著)
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神様のパズル

先週山陰旅行へ行く途中に津山の本屋で偶然手にした一冊。表紙がこんな感じなので,「お気楽なライトノベル」ぐらいに思って買ってみると,意外や意外,かなり緻密に書き上げられた作品でした。“神様のパズル”とタイトルにもあるように,宇宙を開闢した“彼”が遺したパズルを解くべく,なぜこの世界ができたのかを理論的に突き詰め,挙げ句の果てには自分たちで宇宙創生に挑もうとする浮世離れした主題とは裏腹に,実際の登場人物は,落ちこぼれの大学生(卒業できるかも怪しい)や16歳の飛び級大学生にして天才少女やらと,やけに現実世界の薫りがする設定。おまにけこの16歳の天才少女がクセもので,卒業単位をカタに先生からお守りを任された主人公(=落ちこぼれクン)は,彼女に散々振り回され,挙げ句の果てには,ナゼか畑仕事までさせられる始末。そんな中,ひょんなことから配属されたゼミでのテーマが「人間に宇宙を創れるか?」に決まってしまい,創れる派に回されてしまった2人は,創れない派の4人に対して挑んでいく,といった展開でした。当然回りからは「そんなの(人間に)創れるわけないじゃない」と一蹴されてしまうけど,「創れないという科学的な理由を証明できない限りそれは創れる(かもしれない)」という屁理屈にも似た反論(検証と反証の非対称性みたいだな)をしつつ,実際にグリッドコンピューティングで仮想宇宙を創っちゃうのですねー,この子は(^ ^;)。その後,この天才少女はさらにヤバいことをやらかしてしまうのだけど,それはネタバレになるので,ここでは書かないでおきませう(笑)。総論…「なぜ宇宙ができたのだろう。そしてなぜ僕たちがここにいるのだろう」という人間なら誰しも一度は考えるであろう永遠の命題に,直球かつシリアスになりすぎない程度に挑んだ良作。ただ,専門用語が頻出して,一応理系だったワタシも物理嫌いが災いして所々つっかかるところはあったかな。でも,今のシゴトと小説の舞台とはかなり被っている面もあって,その点はかなりスムーズに読むことができましたね。

追記:はずかしながら,文末の解説を読むまで,主人公の名前がシャーロック・ホームズのもじりであることに気づきませんでした。なんかヘンな名前だとは思っていたのだけどなぁ〜。二人をホームズとワトソン役に見立てているんだよね。

Posted by 神海 螢 / コウミ ケイ at 2006年10月15日(日) 10時26分   コメント ( 2 )

コメント

このライトノベルは前から気になっていたのですが、このたび帯の「映画化」に惹かれて読んでみました。私もシャーロックホームズのもじりだとは全然気づかずでした。
そうすると教授は「夫人」で、助教授は「教授」なんですね。変わった名前だとは思っていましたが。

とおりすがり 2006年10月27日 08時00分

コメントありがとうございます。

なるほど,他の人物の名前にも伏線(?)が含まれていたのですね。
単純な仕掛けではありますが,なかなかよくできた作品に思えます。

管理人 2006年10月28日 00時34分

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