2008年06月15日(日)
「狭く・深く・マイナーに」への道は果てしなく遠い [Mac&あぽー]
僕は昔からどーもマイナーなモノ・コトが好きで,WindowsではなくあえてMacを使っているのもその延長上なんだけど,さらにMac向けのソフトの中でも“個性的”なアプリを選んでしまうものだから,しょっちゅうお亡くなり(=終息)になっては,別のソフトにシブシブ乗り換えるハメになってしまうのですねー。ちょっと思い返すだけでも,次のソフトが私の元から去って行かれました(苦笑)。
GREEN
簡易オーサリングソフト。デジタル紙芝居作成ソフトといった方がいいでしょうか。非常に直感的なインターフェイスが気に入っていましたが,一時期流行ったマルチメディア系ソフトの衰退とともに撃沈。Macromedia Director(現Adobe Director)と違いスクリプトを書けなかったので,乱数を使った条件分岐などを作られなかったのも致命的だったかな
Virtual Home Space Builder(VHSB)
同時在籍していた大学の自主研究支援プロジェクトの一環で購入したソフト。このソフトを使ってSecond Lifeよりも5年早くネット上に仮想コミュニティ空間を作ろうと挑んだものの,当時のCPUの非力さとHTMLの3D版とも言うべきVRMLが全然広まらなかったこともあってあえなくしゅーりょー(苦笑)
Postino Classic
20世紀末に使っていたメールソフト。非常にシンプルでMacらしいデザインでしたが,メールの受信数が増えるにつれ急激に重くなったため,ARENA Internet Mailerに移行(関連エントリ)
ARENA Internet Mailer
このアプリも実にMacらしいソフトでした。遊び心のあるインターフェイスを備えつつMac OS Xへの移行もスムーズにこなしたものの,Appleが純正メーラを積んできたこともあり,開発終了。一応現行のLeopardでも動くことには動くらしいので,今でも使っている人はいるんじゃないかな
クラリスインパクト
今はなきクラリス社製プレゼンテーションソフト。世の中の趨勢がAldus PersuasionからMicrosoft PowerPointに移ろうとしていた頃,突如現れたものの,バージョン3で打ち止め。クラリスのソフトは(アップルの子会社ということもあって)どれも操作性に優れていたのだけど,FileMaker以外はマイナーの域を脱しなかったのでしょうねぇ。まぁ,クラリスインパクトに関してはかのMSサマがコンバータを出しているようなので,まだ救いがあるけれど…
Adobe PageMill
WWW黎明期のホームページ作成ソフト。初期の当サイトもこのソフトを使って作っていました。生成されるHTMLがひじょーに汚いという欠点はあったものの,ワープロライクな分かりやすい操作性には好感を持っていました。その後,AdobeがGoLive CyberStudioを買収したことにより終息
GoLive CyberStudio
アップル絶不調期に彗星の如く現れたWebオーサリングソフト。NeXTのWebObjects Builderを参考に作られたというオブジェクト指向(?)なインターフェイスは当時衝撃的でした。その後,Adobeに買収され,Adobe GoLiveと改めるも,そのAdobeがさらにMacromediaを買収し,Dreamweaverをゲットしたことから見放され,つい最近EOL(End of Life)が発表された悲運な子。アドビって,買収するのはいいけど,使い捨てにされてしまうソフトも多いようで(PersuasionとかFrameMakerとか…涙)
Adobe PageMaker
アドビとは相性の悪い小生でございます(爆)。Aldusから買収した旗艦アプリことDTPソフトのPageMakerも,QuarkXPressには勝てないとみるや,InDesignを新規開発し,コチラはサヨウナラ〜と。まぁ,僕も今やAdobe InDesignをワープロ代わりに使っているので(^ ^;)PageMakerにゃ未練はないものの,ガクセイの頃はレポート書きにサンザン使ってきました。G3マックだとレスポンスもよかったからねー
Kacis Writer
アウトラインプロセッサ機能を備えたマルチメディアエディタ(と言えばいいのかな?)。ベースはエディタだけど,文章構造を常時確認することもでき,またレポート作成に便利な機能が多数満載されていたため,大学院時代に愛用していました。しかーし販売会社のメディアビジョンが解散したことから,ソフト開発もいつのまにか終わってしまったようです
ORGAI
私が最も気に入っていたアプリのひとつである国産ワープロソフト。鴎外センセイの名を冠するだけあって,縦書き機能がやたらと充実しており,様々な原稿用紙に対応していた記憶があります。インターフェイスもゴテゴテしておらず,20代前半はこれで小説を書きまくっていました。ただ,コンバータがどこからも出ておらず,PDFかプレーンテキストに変換することしかデータを再利用をする術がないツライところ
EGWORD(含むegword Universal)
Macとともに歩み発展し続けた最強のMac専用日本語ワープロ。つい最近終息が発表され,打ちひしがれたユーザも多いはず(関連エントリ)。Mac OSの最新テクノロジーをどん欲に取り入れていく開発方針と手厚いユーザーサポートの姿勢をずっと支持してきました。遺作(?)となったegword Universal 2にはMS Word形式に変換する機能があるので,データのエクスポートには困らないものの,次世代の物書きツールが現れるまでは当面使っていくつもりデス
最近はWebベースでも実用的なソフトが増えてきたため,今後はなるべく環境依存性の低いアプリを使っていかざるを得ないのかなぁ。まぁ,ニッチなソフトでもデータのインポート/エクスポートが充実していれば,何かあっても“逃げよう”はあるんだけどね。
Posted by 神海 螢 / コウミ ケイ at 2008年06月15日(日) 12時38分 コメント ( 3 )
コメント
うおっ、海より深いMacの世界!
知ってるのはクラリスインパクトだけでしたw
Adobeが多いけど、AdobeってMacと親和性が高いの?
コメントさんくすっ。
…えーとですね,クラリスもAdobeも元々Mac専用のソフト開発会社だったのですよー(笑)。というか,Windowsがまだ3.0にも達しない時代から,PhotoshopなどのソフトはMac向けに開発されていたため,今のWindows版でもどことなくMacっぽいインターフェイスが残っているのです。もっとも,Adobeも最近はMacを軽視しちゃって,Windows版しかないソフトも多いけどね。
あー、そうなんだー。
photoshopとか芸術系(?)はMacって感じするもんね。
うちの会社でもWebデザインやってるチームだけはMac使ってるよ。