2009年07月04日(土)
山陽新幹線でもEX-ICサービスが始まるようで [鉄な話題]
東海道新幹線の区間ではすでに導入済みのICカードだけで新幹線に乗車できる「EX-IC」サービスが,8月末から山陽新幹線の区間でも始まるとのこと。お盆のシーズンをあえて外してサービスインするのは,繁忙期にトラブるのを避けたかったのでしょうね。
ただ,EX-ICサービスを利用できるは基本的にエクスプレス予約の会員(=JR東海か西のカードを持っている人)に限られるので,例えば家族でエクスプレス予約を使って乗車したい場合は,EX-ICサービスより割引率が低い「e特急券」なる種別で予約してきっぷを発券しないといけないよーです。このあたりが何だか分かりにくいなぁ。しかも,特定の区間には限られるものの,乗車3日前までに予約すれば,通常のエクスプレス予約のきっぷよりもさらに安くなる「エクスプレス早特」もEX-ICサービスの開始と同時に「EX-IC早特」に名前が変わった上で旧タイプのきっぷは発売終了となるため,最安料金で乗車できるのは事実上会員本人に限定されてしまうのですよ。これだと,例えば自分以外の家族が数日後に新大阪−博多間を往復することが分かっている場合,会員本人が(新幹線料金の最安値となる)「エクスプレス早特」できっぷを発券して渡すといった使い方ができなくなるのですねー(※エクスプレス予約では,未使用のきっぷの譲渡に関する制限は特に規定されていないため,このような使い方は問題ないと思われる)。しかも,EX-ICサービスには,大都市近郊区間のゾーン設定がないため,例えば新大阪−品川まで新幹線に乗車して,品川から新宿まで山手線に乗り換えたい場合,従来のきっぷであれば大都市近郊区間に該当するので,新幹線の乗車券だけでそのまま新宿まで(在来線に)乗車できたのだけど,EX-ICサービスでは新幹線の改札を抜けた時点で(きっぷの有効範囲が)打ちきりになるため,大都市近郊区間であっても在来線に乗り換えると区間分の運賃が発生してしまうのですよ。私の場合は,新大阪(or 姫路)から博多まで乗車し,それからJRではない福岡市営地下鉄に乗り換えるケースが多いので,博多駅で打ち切りになっても全然問題ないけど,博多から鳥栖まで在来線に乗り換えていた人とかは逆に割高になるだろうなぁ,と思ったトコロです。
もっともエクスプレス予約の場合,Web上で予約して座席が確定した時点で課金されるので,EX-ICサービスの東海道・山陽新幹線区間の全面導入によって,きっぷの発券をせずともICカードをかざすだけですぐに乗車できるメリットの方が,主要顧客だと思われるビジネスマンたちにはメリットがあるのでしょうね。
追記:あと,JR九州のICカード乗車券こと「SUGOCA」は,来年春にはSuicaでも利用できるようになる予定だけど(逆も可),EX-ICサービスで利用可能なICOCA・TOICAとは相互利用に関してまだ何も決まっていないのが,なんだかなぁと思うワケです。
さらに追記(2009/07/30)
エクスプレスカードまたはJ-WESTカードに家族会員として入れば,人数分のEX-ICカードが送られてくるらしいです。でも,結局はカードホルダーしか早特割引を使えないんだよなぁ。
※J-WESTカードには,家族カードはないそうです(ソース)。
Posted by 神海 螢 / コウミ ケイ at 2009年07月04日(土) 17時42分 コメント ( 0 )