2003年05月05日(月)
2003年05月05日の日記 [宇宙の底(旧サイトの日記)]
アニメ映画“王立宇宙軍〜オネアミスの翼”のビデオ(の中古)を入手し,鑑賞。ホントはDVD版【リンク】が欲しかったのだけど,アニメのDVDってエラい高いんだな…ハリウッドのDVDと比べても“有意に”高いね(^ ^;)。おっと脇道にそれてしまった。この映画,今さらながらスゴいと思う。ずっと以前にテレビで見たことはあったんだけど,すっかり中身を忘れてしまったので,改めて見て驚いたね。ストーリーは,簡単に言ってしまえば,地球と似た別の“地球”の若者たちが,様々な困難を乗り越え,初めて有人ロケットを打ち上げるまでの軌跡を描いた,プロジェクトX的なというか,ごく単純なハナシではあるんだけど,服装から始まって民俗・風習・政治・経済どれをとっても「どこでもないどこか」を徹底的に描き出しており,むさ苦しいまでの濃密な世界観に,ハマる一方。1週間で5回見直してしまいました。ある意味,見ればみるほど味が出るスルメのような作品というか,中毒的な要素を持った映画ですね。最後のロケット打ち上げのシーンとか,当時(1987年)CGなしでよくあれだけやったと,思いますよ,ホント。あとこの作品は,昨今のアニメにありがちな“萌え要素”がほぼ皆無で,もしかするとそんなところで商業的には失敗してしまったのかも知れないけど,そーゆーのはどーでもいい。当時20代のクリエーターたちがあれだけの宇宙を創造しつくした事実に,僕はただ感服するばかりだね。そして,映画の中の登場人物たち(多くが20代)の苦闘を,クリエーターたち自身と(おそらく)重ね合わせているところに,80年代の(古き良き時代の)浮遊感というか,ポストモダニズムの“かほり”を感じてしまうんだなぁ(^ ^)。とりあえず,見たことのない人はぜひ見てみてくださいな。僕なら間違いなく5段階中5の評価をしますよ〜。
追記:そうそう,この映画の音楽を手がけたのは,あの坂本龍一(!)。他にも超豪華キャストが勢揃いです。
Posted by 神海 螢 / コウミ ケイ at 2003年05月05日(月) 21時00分 コメント ( 0 )